我が国の脳科学研究全体の掌握に努め、International Brain Initiative (IBI)をはじめとする、国際的な取組や各国の関連機関等に対する窓口業務および国内研究者・機関との調整業務を担います。また、国際脳事業を機動的かつ円滑に運営し、国際連携に資する研究成果創出のためにヒト・非ヒト霊長類研究に関する倫理的な支援やステークホルダーに対するアウトリーチ活動等、今後ますます広がる国際連携を見据え、戦略的に研究開発の推進をバックアップします。 中核的組織では、以下の2種類の業務を遂行しています。
国際脳の大きな目標の一つは、世界各国の国内大規模脳科学研究プロジェクトとの連携を推進することです。この目標達成のために、中核的組織では以下の支援体制を構築しています。
現在、国際脳では、International Brain Initiative(IBI)と密接に連携して活動しています。 IBIの6つのワーキンググループのうち、Data Standards and Sharingにおいては日本が中心的な役割を果たしており、他のワーキンググループにも積極的に参加しています。 国内では以下の2つの会議体においてIBIに関連する意思決定を行い、実務を担当しています。
脳科学研究分野での国際連携における最上位の意思決定機関
脳科学研究に関する国際協力推進会議において審議・決定する方針に基づき、IBI等で常時開催される様々な行事等において機動的な実務が求められる事項に関する協議・承認を行う会議体
国際脳は、以下の会議体等を運用することにより、スムーズな事業運営を進めています。
PS・POによる各課題の研究進捗管理および研究者間の交流促進を進めるための報告会です。 年に1回実施します。
研究者同士の交流を深め、研究の進捗状況を管理するための研究者が主体の会議です。 年に1回実施します。
事業の推進戦略の方向性を議論・検討するための会議です。主査であるPSの招集により、開催します。
事業全体として必要と考えられる具体的な研究開発内容に関する協議や、各課題にまたがった問題の解決策を決定するため、 PS・PO等が設置します。ワーキンググループの活動は下記の通りです。
質の高いデータベース構築に向けた取組に関する企画立案・調整を進めます。 特にヒト脳MRIのオリジナルプロトコル(HARP、HARmonized Protocol)の開発に焦点を当てており、 トラベリングサブジェクトを用いたハーモナイゼーションなど、様々なアプローチがあります。
神経倫理分野における国内外の動向を踏まえ、事業推進にあたっての適切な倫理対応に向け、 参画者への情報提供・指導・助言を行います。また、倫理相談窓口を本ワーキンググループ下に設置・運用しています。
大脳皮質と皮質下を繋ぐ神経回路は認知行動機能と精神神経疾患の基盤であるものの解明が遅れていることを踏まえ、 MRIと先端神経科学の融合によるヒトおよび非ヒト霊長類相同的な回路機能の同定および疾患理解に向けた課題抽出と 解決法に関する検討を進めます。
若手・中堅のMRI研究者で構成され、国際脳のMRIデータや人材を活用した研究・教育体制の構築を目指しています。
国内外の研究者および国民向け広報活動を進めます。
研究者が主体となって、業務推進および連携発展に必要な議論を行うために適宜開催します。