昭和大学発達障害医療研究所の板橋貴史講師およびATR脳情報通信総合研究所の山下歩研究員らは、機械学習法と日本の多施設から収集された成人の機能的磁気共鳴画像(fMRI)データを用いて、自閉スペクトラム症(ASD)の診断を予測する分類器を開発しました。開発された分類器は、機械学習の訓練に用いた成人だけなく、児童や青年期の異なる発達期のデータにも適用可能であることを示しました。この成果は、ASDの脳回路メカニズムに関する理解を深めるだけでなく、ASDの診断精度を向上させるツールとして期待されます。また、分類器が捉えた特徴に基づくさらなる今後の研究により、ASDの診断補助としての実用化の可能性だけでなく、ASDの新たな生物学的サブタイプの同定などが期待されます。
【成果情報はこちら】
https://www.showa-u.ac.jp/news/nid00006967.html (昭和大学)
https://www.u-presscenter.jp/article/post-54663.html (大学プレスセンター)
https://www.amed.go.jp/news/seika/2024_seika_index.html (AMED)
Generalizable and transportable resting-state neural signatures characterized by functional networks, neurotransmitters, and clinical symptoms in autism
DOI: 10.1038/s41380-024-02759-3
<著者>
Takashi Itahashi, Ayumu Yamashita, Yuji Takahara, Noriaki Yahata, Yuta Y. Aoki, Junya Fujino, Yujiro Yoshihara, Motoaki Nakamura, Ryuta Aoki, Tsukasa Okimura, Haruhisa Ohta, Yuki Sakai, Masahiro Takamura, Naho Ichikawa, Go Okada, Naohiro Okada, Kiyoto Kasai, Saori C. Tanaka, Hiroshi Imamizu, Nobumasa Kato, Yasumasa Okamoto, Hidehiko Takahashi, Mitsuo Kawato, Okito Yamashita & Ryu-ichiro Hashimoto
<掲載誌>
Molecular Psychiatry,