広島大学の岡田剛准教授、岡本泰昌教授、国際電気通信基礎技術研究所(以下、ATR) 脳情報通信総合研究所の川人光男所長、酒井雄希主任研究員らの研究グループは、2020年に発表したうつ病脳回路マーカーの再テスト信頼性と前向き汎化性を、脳回路マーカー完成後に取得した新規のデータを用いて行い、検証しました。今回、新規に取得したデータで、脳回路マーカーの信頼性や前向き汎化性を検証できたことは、臨床応用へ向けての大きな前進となります。
現在、この脳回路マーカーを臨床現場で実用化するために、広島市内の8医療機関と共同して新たな特定臨床研究を行っています。今後研究が進めば、安静状態での10分間のfMRIの撮像が、うつ病の診断・治療選択に際して、有用な情報をもたらすことができるようになると期待されます。
【成果情報はこちら】
https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/75388 (広島大学)
https://www.atr.jp/topics/press_230213.html(ATR)
https://www.amed.go.jp/news/seika/2023_seika_index.html(AMED)
Verification of the brain network marker of major depressive disorder: test-retest reliability and anterograde generalization performance for newly acquired data
DOI : 10.1016/j.jad.2023.01.087
Go Okada, Toshinori Yoshioka, Ayumu Yamashita, Eri Itai, Satoshi Yokoyama, Toshiharu Kamishikiryo, Hotaka Shinzato, Yoshikazu Masuda, Yuki Mitsuyama, Shigeyuki Kan, Akiko Kurata, Masahiro Takamura, Atsuo Yoshino, Akio Mantani, Osamu Yamamoto, Norio Yokota, Tatsuji Tamura, Hiroaki Jitsuiki, Mitsuo Kawato, Okito Yamashita, Yuki Sakai, Yasumasa Okamoto
Journal of Affective Disorders