東京医科歯科大学の髙橋英彦教授、松本有紀子助教、情報通信研究機構(NICT)の西田知史主任研究員、産業技術総合研究所の林隆介主任研究員、大阪大学の西本伸志教授、京都大学の村井俊哉教授の研究グループは、機能的磁気共鳴画像(fMRI)とAI技術を使って、さまざまなものの意味を表す脳活動パターンを解析し、統合失調症患者の脳内において、意味関係の乱れが生じていることを発見しました。
本研究は、精神疾患患者が知覚している主観的な体験様式を、思考障害のある本人に話してもらうことなく、脳活動から直接評価できる点で、精神医学の診断、治療に新たな可能性をひらくものと考えられます。さらには、認知神経科学、神経画像、言語処理などの研究領域において、脳内の知識体系の理解に寄与することが期待されます。
【成果情報はこちら】
https://www.tmd.ac.jp/press-release/20221221-1/ (TMDU)
https://www.amed.go.jp/news/seika/2022_seika_index.html(AMED)
Disorganization of semantic brain networks in schizophrenia revealed by fMRI
DOI : 10.1093/schbul/sbac157
Yukiko Matsumoto, Satoshi Nishida, Ryusuke Hayashi, Shuraku Son, Akio Murakami, Naganobu Yoshikawa, Hiroyoshi Ito, Naoya Oishi, Naoki Masuda, Toshiya Murai, Karl Friston, Shinji Nishimoto, Hidehiko Takahashi
Schizophrenia Bulletin