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OUTCOMES
2022.12.23

統合失調症の脳における「意味関係の乱れ」を発見  ― AI技術の応用により脳活動から思考障害のメカニズムに迫る ―

概 要

 東京医科歯科大学の髙橋英彦教授、松本有紀子助教、情報通信研究機構(NICT)の西田知史主任研究員、産業技術総合研究所の林隆介主任研究員、大阪大学の西本伸志教授、京都大学の村井俊哉教授の研究グループは、機能的磁気共鳴画像(fMRI)とAI技術を使って、さまざまなものの意味を表す脳活動パターンを解析し、統合失調症患者の脳内において、意味関係の乱れが生じていることを発見しました。

 本研究は、精神疾患患者が知覚している主観的な体験様式を、思考障害のある本人に話してもらうことなく、脳活動から直接評価できる点で、精神医学の診断、治療に新たな可能性をひらくものと考えられます。さらには、認知神経科学、神経画像、言語処理などの研究領域において、脳内の知識体系の理解に寄与することが期待されます。

【成果情報はこちら】

https://www.tmd.ac.jp/press-release/20221221-1/ (TMDU)
https://www.amed.go.jp/news/seika/2022_seika_index.html
(AMED)
 

論文情報

<タイトル>

Disorganization of semantic brain networks in schizophrenia revealed by fMRI
DOI : 10.1093/schbul/sbac157

<著者>

Yukiko Matsumoto,  Satoshi Nishida,  Ryusuke Hayashi,  Shuraku Son,  Akio Murakami,  Naganobu Yoshikawa, Hiroyoshi Ito,  Naoya Oishi,  Naoki Masuda,  Toshiya Murai,  Karl Friston,  Shinji Nishimoto,  Hidehiko Takahashi

 

<掲載誌>

Schizophrenia Bulletin