自然科学研究機構生理学研究所の南部篤教授らの研究チームと、fMRIを専門とする同研究所の定藤規弘教授、福永雅喜准教授らの研究チームとが共同して、オプトジェネティクスと超高磁場7テスラMRIを組み合わせ、サルの大脳皮質運動野を光で活性化した時の脳全体の活動を可視化することを試しました。麻酔によって安静にしたサルの大脳皮質運動野をオプトジェネティクスによって光で活性化し、そのときの脳活動を高感度fMRIで計測したところ、大脳皮質運動野に加えて小脳の一部に強い活動があらわれることが分かりました。
本研究の成果は霊長類を対象としたオプトジェネティクスとfMRIの組み合わせ技術であるオプトfMRIを大幅に進展させるものであり、サルなどの霊長類から得られた知見と、ヒトについての知見との橋渡しに貢献するものと期待されます。
【成果情報はこちら】
https://www.amed.go.jp/news/seika/kenkyu/20220623-02.html(AMED)
https://www.nips.ac.jp/release/2022/06/2022fmri.html (NIPS)
Cerebro-cerebellar interactions in non-human primates examined by optogenetic functional magnetic resonance imaging
DOI : 10.1093/texcom/tgac022
Naokazu Goda, Taku Hasegawa, Daisuke Koketsu, Satomi Chiken, Satomi Kikuta, Hiromi Sano, Kenta Kobayashi, Atsushi Nambu, Norihiro Sadato, Masaki Fukunaga
Cerebral Cortex Communications