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OUTCOMES
2020.10.27

霊長類において動機付け行動に関わる投射経路の機能を解明―「我慢して多くの報酬を得る」ための回路を同定―

概 要

京都大学の伊佐正教授らは、ベルギー・ルーバンカトリック大学のWim Vanduffel教授、および生理学研究所の小林憲太准教授と共同研究を行い、霊長類の腹側被蓋野(VTA)から側坐核(NAc)への投射経路は、動機付けに基づく意思決定には関与するものの、強化学習には必ずしも重要ではないことを明らかにしました。今回の研究成果は最新の神経回路操作技術(伊佐教授らが開発)と覚醒下の霊長類を対象とする高精度MRI計測技術(Vanduffel教授が開発)に、高度な認知行動課題を組み合わせることで、霊長類脳科学の新しい方向性を示すことに成功した画期的な脳科学研究であると言えます。

【成果情報はこちら】

https://www.amed.go.jp/news/seika/kenkyu/20201020-01.html(AMED)

論文情報

<タイトル>

Selective mesoaccumbal pathway inactivation affects motivation but not reinforcement-based learning in macaques
DOI : 10.1016/j.neuron.2020.07.013

<著者>

Pascaline Vancraeyenest, John T. Arsenault, Xiaolian Li, Qi Zhu, Kenta Kobayashi, Kaoru Isa, Tadashi Isa, Wim Vanduffel

<掲載誌>

Neuron