革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト(革新脳)/戦略的国際脳科学研究推進プログラム(国際脳)/領域横断的かつ萌芽的脳研究プロジェクト/精神・神経疾患メカニズム解明プロジェクト、4つのプログラムに参画する研究者が、研究内容を詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
大隅典子(東北大学)
2022年2月6日開催、脳とこころの研究推進プログラム公開シンポジウム「脳とこころの不思議に迫る〜精神・神経疾患の解明に向けた最新研究〜」での講演動画になります。
永井拓(藤田医科大学)
2022年2月6日開催、脳とこころの研究推進プログラム公開シンポジウム「脳とこころの不思議に迫る〜精神・神経疾患の解明に向けた最新研究〜」での講演動画になります。
岡野栄之(理化学研究所、慶應義塾大学)
2022年2月6日開催、脳とこころの研究推進プログラム公開シンポジウム「脳とこころの不思議に迫る〜精神・神経疾患の解明に向けた最新研究〜」での講演動画になります。
洲崎悦生(順天堂大学)
脳はたくさんの神経や血管がぎっちりとつまり、それぞれが繋がってネットワークを作っている、とても複雑な臓器です。顕微鏡は脳を研究するのにとても重要で有用な道具ですが、光が通らないと観察できません。そこで、私達は脳を薬で透明にして、丸ごと顕微鏡で観察する新しい技術を作っています。神経回路や血管ネットワークを脳全体で観察したり、特定の働きをするネットワークを調べたりすることで、脳がどのように働いているか、歳を取るとどのように変わっていくかを理解しようとしています。
今井猛(九州大学)
<九州大学チャンネルより>
嗅球を多色標識法Tetbowで染色脳標本をSeeDB2で透明化し、共焦点顕微鏡で可視化しました。
村山正宜(理化学研究所脳神経科学研究センター)
<理化学研究所チャンネルより>
広視野・高解像度・高速撮像・高感度・無収差を同時に満たす世界初の2光子顕微鏡「FASHIO-2PM」を開発しました。
和氣弘明(名古屋大学)
精神疾患は脳とこころの疾患で、脳の活動が「こころ」として表される過程のどこかで異常を起こしています。そのため精神疾患を理解するためには脳の活動と実際のこころの状態をつなげる必要があります。そこで私たちが脳の活動を見るために用いているのが生体イメージングです。脳の中の細胞である神経細胞やグリア細胞を2光子顕微鏡という特殊な顕微鏡を使って生体イメージングを行います。2光子顕微鏡の下では「こころ」として表現されるための重要な要因である神経活動が繰り広げられています。そこから精神疾患の解明をめざします。
東京大学医学部附属病院精神神経科
機能的磁気共鳴画像法(fMRI)によって計測された、ヒトの安静時の脳活動の動画です。脳神経活動が上昇しているとき、脳内の酸素化ヘモグロビン(oxy-Hb)は脱酸素化ヘモグロビン(deoxy-Hb)に比べて増加します。磁場に対して、oxy-Hbは影響を与えずdeoxy-Hbは歪めることを利用して、fMRI画像が得られます。動画では、脳内の色が薄くなったり濃くなったりチカチカして見えます。安静時であっても脳活動が常に変化していることがわかります。
中江健(京都大学)
みなさんは、データサイエンティストという職業を聞いたことがありますか?今回は、脳科学分野で実際に仕事をしている一人の研究者の観点からその位置づけと紹介を行います。活動の成果の一部は、こちらのデータベースサイトに挙げられています。ぜひ、一度見てみてください。
永井拓、笠井淳司、吉本潤一郎、船橋靖広(藤田医科大学ほか)
依存症は生活や身体への悪影響を認識しているにもかかわらず、快感を求めて薬物摂取や特定の行為をし続ける病気です。依存が形成されると、自分の意志だけでは止めることができません。依存状態の脳がどのようになっているのか、そのメカニズムはよく分かっていません。そのため治療薬も存在しないのが実情です。この難しい病気に立ち向かう私たちの研究について紹介します。
林悠(京都大学大学院医学研究科/筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構)
近年、睡眠不足と認知症の関係が注目されています。以前より、認知症の人が睡眠障害にかかりやすいことが知られていましたが、最近の研究から、睡眠障害が認知症の進行に寄与する可能性も浮上したためです。ここでは、睡眠と認知症の関係について、科学的にどのようなことが分かっているか、私達や他のグループの研究を紹介します。
ヒトの脳を見てみよう【注意!この動画にはヒトの脳の写真がでています。苦手な方はご遠慮ください】
国立精神・神経医療研究センター ブレインバンク
ヒトの脳はとても複雑な形をしています。皆様も、本などで脳の絵をみることはあっても、本当の脳をみる機会はあまりないのではないでしょうか。本当のヒトの脳をながら、脳の機能の複雑さを知っていただき、脳の研究に興味をもっていただければうれしく思います。
大阪大学医学部脳神経外科/てんかんセンター
てんかんは100人いれば1人ぐらいが患う病気です。その症状は多彩であり患者さんごとに異なります。また、診断には脳波や多くの検査が用いられ、最適な薬や治療法を選択するにも経験や知識を要す難しい病気です。そこで、人工知能がてんかん診療を支えることができるのではと夢見ました。患者さんの情報や脳波などの検査をもとにてんかんを診断し、最適な治療が提案できるの人工知能の開発をはじめました。
吉岡耕太郎(東京医科歯科大学脳神経病態学分野)
新型コロナウイルスに対して初めて実用化されたワクチンである「mRNA」ワクチンの登場により、一躍注目を浴びたRNA。この核酸物質であるRNAを、人工合成した核酸物質そのもの自身で制御することを目指した次世代の薬である核酸医薬の開発について世界中で競争が激化しています。この核酸医薬の大きな特徴は非常に高い有効性と開発の迅速性を両立することが可能な点で、特に神経の難病治療への応用が注目されています。そこで、この動画で核酸医薬の強みと限界を御説明するとともに、その限界を克服する本研究室で開発した新しい核酸医薬技術を紹介します。
小林亜希子、高橋良輔、萩原正敏(京都大学)
京都大学でうまれた「アルジャーノン」の実用化をめざすアカデミア創薬のとりくみについてのご紹介です。
相分離(そうぶんり)って何?〜脳の病気を理解する新たな発見〜
森英一朗(奈良県立医科大学)
タンパク質は20種類のアミノ酸が連なった鎖状の生体分子で、様々な役割を担っています。液体の水と油が分離するように、タンパク質の濃度が濃いところと薄いところができることで、「相分離(そうぶんり)」と呼ばれる状態になります。最近の研究で、相分離が様々な生命の機能に関わっていることが分かってきました。本ビデオでは、「相分離」という現象を通じて見えてきた、脳の病気についての最新の知見について紹介します。
渡辺宏久、Epifani Bagarinao、石垣診祐、畑純一、塚田啓道、加藤昇平、笠井淳史(藤田医科大学ほか)
アルツハイマー病は、超高齢化社会で最も克服すべき疾患です。この病気は病変の開始から発症までに20年ほどかかります。治療法開発には早期診断が重要ですが、記憶の低下を認めた時点では病変がかなり進行していることが分かってきました。私達は、最新の脳ナビゲーション機能を測定するVRタスクを使い、脳画像、血液指標、動物研究と組み合わせることで、アルツハイマー病の最初期病変を検出できるシステムを開発しています。
名古屋大学大学院医学系研究科神経内科学
神経難病は神経細胞が弱るために徐々に運動機能や認知機能が失われていく病気で、筋萎縮性側索硬化症はその代表的なものです。私たちは、従来の細胞・動物モデルに根差した治療法開発の進め方(トランスレーショナルリサーチ:TR)とは異なり、患者さんの体内で起きていることを詳細に解析して細胞・動物モデルの研究につなげる新しい手法(リバースTR)で神経難病の治療法開発を進めています。
順天堂神経学のパーキンソン病研究〜ベッドサイドからベンチまで〜
順天堂大学医学部神経学講座・パーキンソン病研究グループ
順天堂大学神経学(脳神経内科)では、培養細胞~モデル動物~ヒトサンプル~ヒト脳画像までを活用し、多面的なパーキンソン病研究を進めています。この動画では各研究(iPS細胞研究、ショウジョウバエモデル研究、マウスモデル研究、ヒトサンプル研究、マーモセットモデル研究、脳画像研究)の特徴をスライドや動画を交えて紹介しています。
ストレスの生物学的基盤の解明と医薬品開発を目指した薬理学研究
古屋敷智之(神戸大学大学院医学研究科薬理学分野)
ストレスは過酷な環境や状況から生じる心身の機能の歪みです。本来ストレスは心身の健康を維持するための適応反応ですが、長期的なストレスは抑うつや不安亢進を引き起こし、うつ病など精神疾患のリスクを高めます。しかしそのメカニズムは長らく不明であり、ストレスを標的とした医薬品開発も困難でした。この動画では、当研究室で行ってきたストレスの生物学的基盤に関する研究と医薬品創薬に向けた取り組みをご紹介します。
栗田幸平、平野好幸、清水栄司(千葉大学)
千葉大学では、代表的な心理療法の一つである認知行動療法を提供しています。治療によって心の問題の解決を図るとともに、脳MRIを用いて心の問題と脳の活動がどのように関連するのか、その解明に取り組んでいます。動画では、認知行動療法とはどのような心理療法で、それにより脳の機能がどのように変化するのかをお伝えできたらと思っています。
林(高木)朗子(理化学研究所脳神経科学研究センター)
スケールが大きく異なる複数の相互作用が本質的に重要な役割を果たすことを「マルチスケール現象」と定義しますが、高次脳機能はまさに本質的にマルチスケール現象です。すなわち、分子からシナプス、細胞、回路までの各階層が原因であり結果でもある複合相関システムとして精神疾患を捉え、その因果関係の解明に私たちは取り組んでいます。
橋本亮太(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神疾患病態研究部)
統合失調症、気分障害、発達障害などの精神疾患の原因はまだ解明されておらず、原因や病態に基づく診断・治療・支援が確立されていないことが、精神疾患の根本的な問題です。私たち精神疾患病態研究部では、精神疾患の克服とその障害支援のために、新たな疾患分類による病態解明と診断法・治療法の開発や既に確立している精神科治療ガイドラインの普及・教育・検証活動を行い、根本的な問題の解決を目指しています。
尾崎紀夫、有岡祐子、久島周、森大輔、奥村啓樹(名古屋大学大学院医学系研究科 精神医学・親と子どもの心療学分野)
精神疾患の当事者・ご家族を対象に「どの様な精神医学研究を進めるべきか?」というアンケート調査をAMEDの支援で進めています(ご協力いただける方はこちらからお願いいたします)。現時点で900名以上の方々からご意見を頂き、トップ2、約8割が希望されていたのが「病気の原因や、病気の仕組みを明らかにする研究」「新しい治療法の開発」でした。私たちは精神疾患当事者・ご家族のご協力を得て、ゲノム解析を実施して発症に関わるゲノム因子を同定し、ゲノム因子を持っておられる当事者のリンパ球からiPS細胞を作製し、さらにこのiPS細胞から脳神経系細胞・組織を作り解析しています。解析結果が、当事者・ご家族の期待に繫がればと考えております。
エキスパートの直観思考の仕組み〜将棋騎士とサッカー選手の研究から〜
田中啓治(理化学研究所脳神経科学研究センター)
特定の分野において普通の人の能力を遥かに超える優れた問題解決能力を示す人達をその分野のエキスパートと呼びます。1950年代に始まる心理学的研究によりエキスパートの優れた能力の中心に直観のあることが示されてきました。しかし、エキスパートの直観思考の脳メカニズムについては不明でした。私達はプロ棋士とプロサッカー選手の脳活動を機能的磁気共鳴画像法で測定し、エキスパートが問題を直観的に解くときには大脳基底核という脳の奥にある部位を中心とした神経回路が重要な働きをすることを見出しました。
今井猛(九州大学)
<日本神経科学学会市民公開企画チャンネルより>
2018年7月29日に開催された第41回日本神経科学大会 市民公開講座「脳科学の達人2018」のアーカイブ動画です。
尾崎紀夫(古屋大学大学院医学系研究科 精神医学・親と子どもの心療学分野)
<日本うつ病センターチャンネルより>
2021年2月21日に開催されたセミナー「女性のライフステージと女性特有のうつの関係」のアーカイブ動画です。
尾崎紀夫(名古屋大学大学院医学系研究科 精神医学・親と子どもの心療学分野)
<NPBPPP 2020 合同年会チャンネルより>
2021年8月に開催されたNPBPPP 2020 合同年会(第50回日本神経精神薬理学会年会、第42回日本生物学的精神医学会年会、第4回日本精神薬学会総会・学術集会)のWEB市民公開講座のアーカイブ動画です。