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OUTCOMES
2019.11.14

質量分析イメージングによるマウス脳内において代謝回転の速いセロトニン回路の同定

概要

杉浦悠毅らの研究グループは、質量分析イメージングの技術を高精度化し、感情や行動の調節を担うモノアミンの量(セロトニン、ドーパミン、ノルエピネフリン)をマウス全脳で視覚化することに成功しました。脳画像を取得する技術はさまざまですが、モノアミンを直接検出する方法で全脳マッピングした例は今回が初めてです。作成したモノアミンの全脳地図からは、複数のモノアミン集積核が新たに同定されました。なかでも、恐怖、不安といった情動調節に深く関わる「視床室傍核」と呼ばれる神経核にセロトニンとノルエピネフリンが極めて多く集積することが判明し、この神経核がセロトニン神経系とノルエピネフリン神経系をつなぐ重要な神経核であることが示唆されました。

論文情報

<Title>

Detection of a high turnover serotonin circuit in the mouse brain using mass spectrometry imaging
DOI : 10.1016/j.isci.2019.09.036

<Authors>

Eiji Sugiyama, Matteo M. Guerrini, Kurara Honda, Yuko Hattori, Manabu Abe, Patrik Källback, Per E. Andrén, Kenji F. Tanaka, Mitsutoshi Setou, Sidonia Fagarasan, Makoto Suematsu, and Yuki Sugiura

<Journal>

iScience